最近馬肉は健康によい食品として人気を集めています。馬肉はスーパーではみかけることが少ないお肉ですが、この記事を読めばお取り寄せしたくなるのではないでしょうか。今回は赤身の馬肉に含まれる栄養やおいしく食べる方法についてご紹介いたします。
馬肉とはどういった食材?
馬肉の生産量が国内で一番多いのは熊本県です。熊本県では馬肉を魚の刺し身のように生のまま薄くスライスして、馬刺しとして食べることで広く知られています。「お肉なのに生で食べても大丈夫なのか」と心配される方もいるかもしれません。しかし馬の体温は高く、O157 などの細菌が生き延びにくい環境です。さらに稀にいることがある寄生虫も冷凍処理することで完全に死滅させられるため、安心して生で食べられるといえるのです。
馬刺しはおろしショウガやニンニクを混ぜた専用のタレをつけて食べます。くさみはほとんどなくあっさりとしているのでお肉を生で食べることに抵抗感がある方もおいしく食べやすいことでしょう。またさっと表面を焼いてステーキにして食べるのもおいしいものです。
馬肉に含まれる栄養とは?
馬肉は高タンパクで低カロリー・低脂肪で、効率的に体をサポートする栄養素をしっかり摂取できるというポイントからアスリートに最適な肉といわれているのを知っていますか。人の身体を形成するために必要なタンパク質は20種類のアミノ酸から構成されていて、身体を形成する役割と運動に必要なエネルギー源としても活用されます。
非常においしい馬肉は低カロリーでありながら栄養価が非常に高いことも見逃せません。牛肉や豚肉といったほかのお肉と比べときにどのような違いがあるのでしょうか。カロリー・タンパク質・脂質・カルシウム、鉄分・グリコーゲンについて詳しくみてみましょう。
カロリー
馬肉100gあたりのカロリーは110kcalです。牛肉が300kcal、豚肉が267kcalであることと比較すると馬肉のカロリーは牛肉や豚肉の半分以下であることがわかります。
「お肉を多く食べたいけれどカロリーが気になる」という方に馬肉は救世主のような存在となることでしょう。
タンパク質
馬肉100gあたりに含まれるタンパク質は20.1gです。牛肉が19.0g、豚肉が17.0gであることと比較すると、馬肉と同じ赤身肉の牛肉よりも馬肉の方が上回っていることがわかります。タンパク質は筋肉をはじめとする体のもととなる栄養素です。低カロリーでありながら良質なタンパク質を豊富に含んでいるので、筋肉をつけたいと思っている方にぴったりの食材といえることでしょう。
脂質
馬肉100gあたりに含まれる脂質は2.5gです。牛肉が13.3g、豚肉が20.5gであることと比較すると、馬肉に含まれる脂質量は牛肉や豚肉の5分の1以下であることがわかります。また馬肉に含まれる脂質は体内にいる悪玉コレステロールの働きの抑制や、過酸化脂質の発生の予防効果が高い不飽和脂肪酸を多く含んでいます。そのため馬肉の脂質を摂取しても体脂肪になりにくいといわれているのです。
カルシウム
馬肉100gあたりに含まれるカルシウムは11mgです。牛肉が4mg、豚肉が5mgであることと比較すると、馬肉には2倍以上のカルシウムが含まれていることがわかります。歯や骨を維持するために欠かせないカルシウムは精神のバランスを整えるのにも役立ちます。身体が次第に大きくなる成長期の中高生や骨粗しょう症が心配な女性にも馬肉は、積極的に食べていただきたい食材といえるでしょう。
鉄分
馬肉100gあたりに含まれる鉄分は4.3mgです。牛肉が1.9mg、豚肉が1.1mgであることと比較すると、馬肉には2~3倍以上の鉄分が含まれていることがわかります。鉄分は全身に酸素を供給するために不可欠なもので不足するとめまいや立ちくらみを起こしやすくなります。鉄分はレバーや海藻・貝類に豊富に含まれていますが苦手であれば馬肉からおいしく摂取してみることがおすすめです。
栄養素として不足がちな鉄分には主にレバーや牛や馬の赤身の肉や魚介類から摂取できる「ヘム鉄」と野菜や豆類などの植物性食材から摂取できる「非ヘム鉄」の2種類があります。鉄分はビタミンCやタンパク質と合わせてとり、吸収を高めることができるという研究結果が出ています。
グリコーゲン
馬肉100gあたりに含まれるグリコーゲンは2,290mgです。牛肉が670mg、豚肉が433mgであることと比較すると、馬肉には5倍以上のグリコーゲンが含まれていることがわかります。グリコーゲンには疲労を回復する効果だけでなく、集中力を高める効果や血糖値を調節する効果まであります。疲れがたまっている方や疲れが取れないと嘆いている方に馬肉はうってつけの食材だといえるでしょう。
自宅でおいしい馬肉を食べるには?
低カロリーなのにタンパク質をはじめとする健康に役立つさまざまな栄養素を含む馬肉を、自宅の食事に取り入れてみたいと思った方も多くいることでしょう。しかし馬肉をスーパーでみかけることはほとんどないのではないでしょうか。そこでお試しいただきたいのが通販サイトを利用してお取り寄せする方法です。
通販サイトを検索すると国内での生産量が最も多い熊本県産の馬肉も掲載されています。馬肉には赤身・霜降り肉・希少部位の3種類があります。健康のために低カロリーで良質なタンパク質を摂取したいなら赤身を、脂身のサシが入ってとろけるような舌触りの上馬刺しを食べたいなら霜降り肉がおすすめです。またさまざまな食感や味わいを楽しみたいならタテガミやフタエゴといった希少部位をお取り寄せすることをおすすめします。
それぞれが少量ずつセットになったものもあるのではじめての方は食べ比べをしてみると、自分の好みにあった馬肉をみつけられることでしょう。ぜひとも馬肉の味の奥深さを実感してみてください。
お取り寄せした馬肉の食べ方とは?
通販サイトで販売されている馬肉のほとんどは塊肉のままの冷凍状態で届きます。そのため賞味期限は比較的長いことが特徴です。短いものでも1ヵ月以上で長いものだと半年近い賞味期限があります。冷凍庫にストックしておけば、いつでも食べたくなったときに解凍して食べられるため非常に便利です。
冷凍馬肉を解凍する際にはパックのまま氷水に30分程度浸けておくことをおすすめします。間違っても電子レンジの解凍機能の利用や室温で放置することはおやめください。馬肉自体はきわめて安全性の高いお肉ですが場所によってムラのある解凍や時間をかけた解凍をすると雑菌が繁殖してしまう可能性があります。
氷水に30分程度浸けておくとパックのうえから触ったときに、表面はやわらかく中心部分は芯が残った半解凍状態になります。この状態が馬刺しにするのに最適な状態なので解凍中にときどき触ってたしかめてみてください。パックから取り出したら肉の繊維に対して垂直にスライスしていきましょう。
スライスした馬刺しを食卓に運ぶころにはちょうどよい解凍状態となります。馬刺しのタレにおろしショウガやにんにくを混ぜて召し上がってください。自宅でも本場熊本の味を楽しめることに感動できることでしょう。
栄養豊富な赤身の馬肉の馬刺し以外の食べ方とは?
馬肉の赤身はタンパク質をはじめとする豊富に含まれる栄養を逃さないようにシンプルに馬刺しとして食べるのがおすすめです。しかしどういったおいしい食べものも食べ続けては飽きてしまいます。そこで以下からは馬刺し以外の食べ方としてユッケ・カルパッチョ、タタキ・ステーキをご紹介します。どれも簡単に調理できるのでぜひともお気軽にお試しください。
ユッケ
細切りにした赤身の馬刺しに塩・おろしニンニク、ゴマ油・生卵・小口切りネギをトッピングすると、ユッケ風にいただけます。あっさりとした赤身の馬肉に濃厚な生卵が絡みつき馬刺しとはひとあじ違う格別なおいしさです。馬肉ファンのなかでも人気の高い料理のひとつでまったりとした馬刺しを食べたいときにぴったりでしょう。
またご自宅で馬刺しを作るときにうまくスライスできなかった部分や半端に残ってしまった部分のアレンジメニューとしてユッケにしてみてはいかがでしょうか。調味料と混ぜ込んでしまうのできれいにスライスできていなくても気になることなくおいしくいただけます。
カルパッチョ
「カルパッチョ」と聞くと魚で作るメニューではないかと思う方もいるかもしれません。赤身の馬肉はカルパッチョにしてもおいしくいただけます。作り方は簡単で、まず馬刺しの要領で薄切りにしたものを皿に並べ、塩・コショウ・オリーブオイル・バルサミコ酢・少量の醤油を垂らします。そして仕上げにカイワレ大根を散らせば完成です。
いつもの馬刺しとは違うおしゃれな雰囲気が漂うカルパッチョはさっぱりとして食べやすいのが特徴です。見栄えがよいのでパーティー料理の前菜にもぴったりといえることでしょう。おつまみにも最適でワインとよくあいます。
タタキ
牛肉のタタキは聞いたことがあるかもしれませんが馬肉のタタキも絶品です。作り方はトーチランプ(ガスバーナー)で軽く肉の表面を色がつくくらいに焼きます。気をつけたいのは粗熱を取ってから薄くスライスすることです。熱いうちにスライスしはじめると肉汁が流れ出てしまうため、少し冷ましてお肉を休ませてからスライスするようにしましょう。
スライスした馬肉のタタキは表面が香ばしく甘めの醤油をつけて食べるのがおすすめです。お好みで柚子胡椒をつければピリッとしたアクセントが加わりさらにおいしくなります。ボリュームのある馬肉のタタキをメインにすれば家族からの歓声が聞こえてくることでしょう。レタスやオニオンスライスといった生野菜を添えて、サラダ仕立てにするとよりヘルシーに食べられます。
ステーキ
赤身の馬肉は生もしくは生に近いかたちで食べるのが一般的ですが、ステーキにするとまた違ったおいしさを楽しめることでしょう。作り方は少し厚めに切った馬肉に塩・コショウを振り、フライパンで表面を焼きつけるようにします。その後アルミホイルで包んで5分ほど待ち、余熱でなかまで火を入れたら完成です。
カリっと香ばしい表面と驚くほどジューシーな内部を両方楽しめるステーキは、一度食べるとやみつきになるかもしれません。シンプルだからこそ赤身の馬肉のおいしさをダイレクトに味わえることでしょう。
まとめ
馬肉はきわめて安全性の高い食材で生食が可能です。牛肉や豚肉と比較すると低カロリーで良質なタンパク質を豊富に含んでいます。またカルシウム・鉄分・グリゴーゲンといったさまざまな栄養を多く含んでいます。自宅でおいしくて栄養豊富な赤身の馬肉を食べるなら通販サイトを利用してお取り寄せするのがおすすめです。届いた冷凍馬肉は、氷水に浸けて解凍しましょう。
赤身の馬肉はシンプルに馬刺しにするのがおいしいものの、そのほかにユッケ・カルパッチョ・タタキ・ステーキといったメニューも楽しめます。バランスを大切にしながらタンパク質をはじめとする栄養豊富な赤身の馬肉を食べて健康的な生活を送っていきましょう。