熊本のお土産を探したら、かならずといってよいほど馬刺しが候補に上がるのではないでしょうか。
実際に馬刺しは熊本県の名物であり、お土産として最適といえるでしょう。
お土産は渡す相手がいて選ぶものです。家族・恋人・会社の同僚などその相手のことを考えながら選ぶことでしょう。または自分へのご褒美としてお土産を購入される方もいます。
この記事はそういった熊本の馬刺しをお土産として選びたい方や自分へのご褒美にしたい方におすすめの情報をお届けします。お好きなお酒と馬刺しで至福の時間を楽しんでいることや家族で馬刺しを食べて楽しい時間を過ごしていることを想像しながら熊本の馬刺しをお土産に選んでみてください。
なぜ熊本では馬刺しがお土産として有名なのか?
熊本で馬肉がお土産として有名になったのは馬の生産頭数が日本一多い県というのがあります。農林水産省の令和元年度の畜産物流通統計では全国で10,297頭の馬がいたのに対して熊本県ではその内4,334頭で全国において一番多くの馬が飼育されていました。
また熊本県でここまで馬の飼育が盛んになったことにも逸話があります。肥後国(現在の熊本県)の初代藩主であった加藤清正公が最初に馬を食べたとする説です。朝鮮出兵をした際に飢饉に苦しみやむなく連れていた馬を食べる形で飢えをしのいだそうです。朝鮮から帰国後もその時の馬の味が忘れられず馬を食べる文化が作られたという話があります。
この話はひとつの説でありたしかなことではありません。
しかし事実として熊本で馬肉を食べることが根付きました。時代と共により安全でよりおいしい馬肉を口にできるように先人たちが馬へ愛情を注ぎ大切に育ててきました。
このような理由から今では熊本県が日本有数の馬肉の産地として有名になったのです。最近では馬肉も一般的に知られるようになったことで全国のスーパーなどでも購入できます。しかし本場熊本の専門店で取り扱う馬肉はお土産として多くの方から選ばれるだけの理由があるのです。
馬刺しをお土産にする際の注意点
お土産として購入する際や人に渡す際には注意しておきたい点があります。事前に確認してお土産を選びまたご自宅でも安心して楽しめるように確認をしてみてください。
保存方法
馬肉は基本的に冷凍保存で保管をされます。理由は馬に寄生する『ザルコシスティス・フェアリー』という、寄生虫が原因です。この寄生虫は馬の体内で生息をしますが、中心温度-20°で48時間以上冷凍をすることで死滅することが研究で判明しています。販売をしているものは基本的に冷凍され真空パックに入ったものが販売をされています。しかしお土産としてもってかえるときや送る際にも冷凍であることを覚えておいてください。
解凍は食べる直前に行います。普段食べる牛肉や豚肉のように冷凍室から冷蔵室に移して解凍をすることや電子レンジを使っての解凍は厳禁です。馬刺しの風味や旨味を損なってしまいます。自宅でおいしく馬刺しを食べるのに一番よいのは氷水を使い真空パックのまま馬刺しを解凍する方法です。
また残して再冷凍するのもおすすめではありません。馬刺しは保存方法と食べる前の一手間が牛肉や豚肉と違いますので気をつけてください。
お土産におすすめの部位は?
馬刺しを食べたことがない方や口にしたことがない方にお土産で渡すにはどの部位を渡せばよいのか迷うのではないでしょうか。部位は大きく赤身・霜降り・希少部位の3つにわけられます。ここからさらに細かくして15種類までわけられるのです。
最初は赤身を食べてみましょう。やはり馬刺しといえば赤身といわれるくらい知名度も高く人気があります。ヘルシーで食べやすく馬肉本来の旨味を味わえることでしょう。霜降りや希少部位もそれぞれ赤身とは違った馬肉の旨味やおいしさを味わい楽しめますがまずは赤身から楽しんでみることをおすすめします。
熊本の馬刺し専門店では数多くのセットがありなかには馬刺しをはじめて食べる方用のデビューセットも用意されております。食べ比べができるセットもあるのでさまざまな種類の部位を楽しみながらあなたのおすすめする馬刺しの部位を探してみてください。
食べ方にもこだわってみよう
馬刺しの食べ方に正解はありません。食べなれた方にはその方なりのこだわりの食べ方があるものです。はじめて馬刺しを食べる方・お土産で渡す方には基本的な食べ方からおすすめしていきましょう。
九州醤油とおろしニンニクとおろし生姜の組み合わせが馬刺しには抜群にあうのでこの基本的な食べ方で楽しんでみてください。まずは九州醤油につけて食べ次におろしニンニクとおろし生姜を馬刺しにつけてから醤油につけて楽しんでみてください。馬刺しのとろけるような食感と甘味と濃厚な味わいをより引き立ててくれる名脇役といえるでしょう。この組み合わせを知ってしまったらもう馬刺しの虜になってしまいます。
ネギなどの薬味やお野菜と一緒に箸でつまんで食べるのもさっぱりとした馬肉のおいしさを際立たせます。
ほかにも熱々のご飯と共に楽しんだりしゃぶしゃぶにしてみたり好みの薬味をつけて味わうのもよいでしょう。お酒とともに味わうか食事として楽しむかによっても食べ方の好みは変わるので、あなただけの馬刺しの楽しみ方を探すのもおもしろい味わい方といえるでしょう。
通好みな部位で一味違った馬刺しをお土産にしてみよう
ここまでお伝えしたように馬刺しには多くの部位があります。馬肉を食べなれた方は赤身も好きだけれど、一風変わった希少部位も食べてみたいなと思っているのではないでしょうか。また贈りものに一味違った馬刺しを選んでみたい方もいるのではないでしょうか。お店により取り扱いに違いがありますが、ここでは希少部位での商品を例にとってお話をいたしましょう。
霜降りの部位では『チョーチン』や『イチボ』をおすすめします。『チョーチン』はあばら肉の一部で一頭から取れる量も少ないお肉です。『イチボ』は尻尾寄りのお尻のあたりのお肉のことをいいます。このお肉は熊本の人でもなかなかお目にかかれないくらいの希少な霜降り肉です。
そのほかに希少部位で『たてがみ』・『タン』などもおすすめしております。『たてがみ』はみたことがある方もいるかもしれませんが、その名のとおり馬のたてがみ部分で真っ白なお肉です。見た目から脂っぽくコッテリしているようにみえますが実はあっさりした味わいでクリーミーな甘味とコリコリとした食感が味わえます。醤油と生姜で楽しめますが赤身と一緒に口に運ぶことで大トロのような味わいになるといいます。
馬の『タン』は希少部位として通の方から好まれている部位です。なんといってもコリコリとした食感と歯応えで噛めば噛むほど旨味がしみ出ていきます。
『タン』は醤油ではなくスライスにんにくを挟む楽しみ方とポン酢とネギで召しあがってみてください。
刺し以外の馬肉の楽しみ方を知りたい方へ
馬肉は馬刺しだけではなく、そのほかのお料理やお惣菜にも使われます。炙ったり茹でたり煮込んだりしても実はおいしく味わえるのです。専門店では炙りやしゃぶしゃぶ用のお肉がご用意されています。
『しゃぶしゃぶ』用のお肉は生でも食べられるお肉を薄くスライスしてあります。ほどよく霜の入ったお肉を出し汁にサッと通しましょう。口のなかでジュワーととろけて旨味が広がり馬刺しとはまた違った味わい方を楽しめることでしょう。
馬刺しは自分へのご褒美や贈り物にもおすすめ
馬刺しは別名『桜肉』といわれます。由縁はお肉の断面がきれいな桜色をしていることや桜のさく季節に馬肉は一番おいしくなるという説から来ているようです。なんとも縁起のよい名前といえるでしょう。馬肉・馬刺しは熊本県民でも高級品として特別なときに味わうことがあります。お祝いなどの大切な日にはもちろん母の日や父の日など感謝を伝えたい日に送っても喜ばれることでしょう。
もともとは食べもののような贈りものを『消えもの』といい不幸事の後などに弔事のお返しで送っていたといいます。不幸を残さず消えてしまうという意味のようです。お祝いごとには逆に残るものが贈られていたようです。しかし今では逆に残らなくても「もらった方がうれしい」と喜ぶことを考えて贈ることが増えていきました。食べてなくなるものでも気持ちを込めるからこそ、もらった方もうれしいうえに“いっそう”おいしく感じられることでしょう。
馬刺しは意外とヘルシー!
最近では健康やダイエットへの関心の高さから馬肉が注目をされるようになりました。馬肉にはタンパク質やカルシウム・鉄分などの栄養素も多く含まれておりカロリーで栄養価も高いお肉です。牛肉に比べてカロリーは3分の1、脂肪に関しては10分の1とかなり低いことが特徴です。女性やスポーツをされている方ダイエットまたは健康に気を使っている人にもおすすめができます。
またご年配の方への贈りものとしてもおすすめです。動物性のタンパク質が不足すると筋力や免疫力に影響が出て血管や骨の老化を促進する原因になります。動物性タンパク質は牛肉や豚肉や鶏肉などで取りがちですが脂が多く食べづらく感じる方も多いかもしれません。そういったときに馬肉であれば牛や豚に比べあっさりとおいしく食べられるためよい健康を保つためにも役立ちます。
熊本まで行かないと本場の馬刺しは楽しめない?
ここまでの話ですでに馬刺しを食べたくなり贈りものとして渡したくなった方もいることでしょう。ただ熊本まで行かないと新鮮でおいしい馬刺しは買えないのかと心配されているかもしれませんがご安心ください。今では本場熊本の馬刺しをお取り寄せして楽しんでいただくために、準備しているお店は多いのです。
熊本の通販でもおいしさと品質にこだわったお肉が用意されています。贈りものにもよく選ばれているのでコロナ禍でなかなか実家に帰れない方や身近な方の誕生日・母の日・父の日のプレゼントで熊本の味を送ってみませんか。コロナ禍で外出もままならない今だからこそ、お取り寄せで本場熊本の馬刺しを味わってみて遠くにいる大切な方へ気持ちを込めて贈ってみましょう。
まとめ
馬刺しを名産やお土産にしているところはほかにも多くのところがあります。そのなかでも熊本県の馬刺しはブランドとして抜きん出ているものがあり自信をもって提供されているのです。馬肉は決して安価ではありません。熊本県民も特別な日やお祝いごとなどにおいて口にすることがあるくらいでしょう。
だからこそだれかのことを想ってお土産として購入したり贈りものにしたりまたは自分へのご褒美に購入したりなどは最適であるといえるでしょう。すでに馬刺しを食べたことがある方から馬刺しをお土産としてもらったことがある方も熊本馬刺しを口にしてみませんか。